私の着物人生の始まり

２８歳の時、ただの趣味のつもりで通い始めた無料着付け教室から、今ではプロの着物スタイリスト、そして着物や和装品のプロデュースをするまでになりました。
前職は旅行の仕事。着物とはまったく無縁の世界で過ごして知識ももちろん０。
もちろん興味なんかまったく無し。
あるときふらっと入った本屋さんが私の運命を変えました。
その時手に取ったのが「kimono姫」。
ファッションが好きで色合わせ、アイテムの組み合わせやバランスを考えるのが好きだったのもあり、アンティーク着物の世界を斬新な見せ方で展開する「kimono姫」の世界に引き込まれました。
初めて触れるアンティーク着物の世界でした。
着物を始めるきっかけがアンティーク着物って言う方結構多いです。
アンティーク着物の何に惹かれたかと言うと、洋服ではありえない配色や柄に柄を重ねたコーディネート、真似して着たいなと言うよりモードなファッション本を見てる感じ。
自分が生まれる前のファッションがこんなにお洒落なものだったとは。
とにかくアイテムの組み合わせに釘付けになりました。

見て楽しむだけだったのですが、自分でも着物を着てみたくなりました。
そこで、とりあえず自分で着れるようになろうと近所の無料着付け教室に通いました。
着れるようになったらやっぱり自分の着物が欲しくなるもの。
ただ、着物を買うなんて敷居が高すぎて着物屋さんには入れない。
今みたいにネットで簡単に検索してネットショップで買うみたいなことも当時はできない。
どうしようかな・・・と思っていたところ、フリーペーパーで見つけた洗える着物の文字。しかも３９８０円と安い。着物が洗濯機で洗えるってどう言うこと？？
３９８００円の間違い？？色々疑いながら買いに行ってみたところほんとに３９８０円。
着物って高いお金出さなくても買えるんだって衝撃でした。
半幅帯も一緒に買って６０００円程でファースト着物をゲットしました。
（洗える着物と高い着物は何が違うのか？は次回説明しますね）

今は知識もあり正絹の着物をオーダーで作り当時よりいいものを買ってるのですが、あの最初の３９８０円の洗える着物を買った時の感動は超えることができないです。
それからと言うもの着物熱は加速し、アンティーク着物ショップを見てまわったり洗える着物をメインに次々お買い物。
日常着る訳では無いんです。たぶんコレクション感覚で可愛い柄の着物が集まっていくのが楽しかったんだと思います。
そんな訳で、今は着物がお仕事になり私の人生になっています。
着物人口は減る一方です。
日常着るものでは無いので仕方が無いところもあります。
美しい日本の伝統文化を無くしてしまうと日本は絶対に後悔します。
着物を仕事にしている以上、微力ですが後世に残していけるよう活動して行こうと思います。